|
黒味岳分岐。ここから30分程、急坂を登ると屋久島三岳の一つ
黒味岳山頂である。当初の計画では黒味岳も登る予定であったが、
早朝より7時間弱歩きつづけてきた私たちは見上げる黒味岳が
宮之浦岳の何倍もの高さに見える。とてもじゃないが、登る気も起きない。
まして、最終バスの時間にこのペースだと15分も遅れてしまう。
もう私たち親子には余裕がなかった。
途中で何度も挫折して心が折れた。
そもそも宮之浦岳山頂で、後は降りだ!楽勝ーなどと
侮っていたのが間違いだった。
なだらかな降りをイメージしていたため
起伏の激しい復路には精神的ダメージが大きすぎた。
降りがあれば登りもある。あたりまえのことなのだが、
下山する中で何度も繰り返し登りを重ねると
少しづつジャブのように効いてくる。
「なんで来てしまったのか?」という後悔の念が
湧き出したのもこのあたりからだ。
|
|
|